Distributive Adjective(分配形容詞)とは?種類・使い方・代名詞との違いを徹底解説

英語学習やTOEIC・論文などで重要となる「分配形容詞(each, every, either, neither)」の意味・文法ルール・分配代名詞との見分け方・例外表現まで詳しく解説します。

英語の文章や日常会話で頻出する eacheveryeitherneither などの単語。従来の英文法分類ではこれらを distributive adjective(分配形容詞) と呼びます。

「それぞれの」「どの〜も」「どちらの〜も」という意味を持ち、集合やグループの中の人や物を1つひとつ(あるいは個別に)割り当てて指し示す重要な役割を果たします。

※現代の英語学・文法書(Cambridge Dictionary等)では、これらは「限定詞(Determiner)」として整理されるのが主流ですが、日本の学校文法や資格試験対策では伝統的に「分配形容詞」として説明されます。

この記事では、次のポイントをわかりやすく整理します。

  • distributive adjective(分配形容詞)の基本的な意味と役割
  • 代表的な4つの分配形容詞(each / every / either / neither
  • 分配形容詞と分配代名詞(distributive pronoun)の明確な違い
  • 「後ろには単数名詞+単数動詞」という最重要文法ルール
  • eachevery の視点・対象数の使い分け
  • eitherneither の使い分けと発音
  • every three days(3日ごと)などの特殊パターン

1. まず押さえる!Distributive Adjective は「個々に分配して指す形容詞」

distributive adjective(分配形容詞) は、グループ全体の構成要素に目を向け、「1人ひとり」「1つひとつ」に分けた視点で名詞を修飾する言葉です。

英語では、名詞の直前に置いて「どの〜も個別には〜である」というニュアンスを付け加えます。

Cambridge Dictionary などの記述でも、グループの構成員を個別に考慮する語(referring to members of a group individually)として説明されています。
[Cambridge Dictionary: Each]

Distributive Adjective の全体像

主な分配形容詞は次の4つです。

Distributive Adjective(分配形容詞)
├── Each(それぞれの・各〜 / 2つ以上の個々に注目)
├── Every(すべての〜・どの〜も / 3つ以上を個々の集まりとして全般指定)
├── Either(どちらか一方の・どちらの〜も / 2つのうちいずれか)
└── Neither(どちらの〜もない / 2つのうち双方を否定)

※文脈によっては anyother などが類義の分配的意味を持つこともありますが、一般に「分配形容詞(Distributive Adjective)」と呼ぶ場合は上記4語(特に each, every, either, neither)を指します。

代表例で比較

対象となる数 主な意味 修飾する名詞
each 2つ(人)以上 各〜、それぞれの〜 単数名詞(each child
every 3つ(人)以上 すべての〜、どの〜も 単数名詞(every student
either 2つ(人)のみ どちらか一方の / どちらの〜も 単数名詞(either side
neither 2つ(人)のみ どちらの〜もない(否定) 単数名詞(neither plan

2. 関連語:「Distributive Adjective」と「Distributive Pronoun」の違い

eacheitherneither は、名詞を修飾する「分配形容詞」としても、単独で名詞の代わりをする「分配代名詞(Distributive Pronoun)」としても使えます。両者の識別は文法問題や読解で極めて重要です。

文法分類 基本構造 特徴・見分け方
Distributive Adjective
(分配形容詞)
語 + 単数名詞 名詞の直前に置き、その名詞を直接修飾する
Distributive Pronoun
(分配代名詞)
語 + of + 複数名詞/代名詞
または単独使用
of を伴って前置詞の目的語を取るか、単独で主語・目的語になる

例文による識別比較

  • 形容詞の例: Each student receives a booklet.
    Each は名詞 student を直接修飾しているため分配形容詞)
  • 代名詞の例: Each of the students receives a booklet.
    Each は単独で主語となり of the students を従えているため分配代名詞)
  • 形容詞の例: Either road leads to the station.
    Either は名詞 road を直接修飾しているため分配形容詞)
  • 代名詞の例: Either of the roads leads to the station.
    Either は単独で主語となっているため分配代名詞)
超重要注意点:every は代名詞になれない!
each, either, neither は形容詞と代名詞の両方になれますが、every は形容詞(限定詞)としてしか使えません。
Every of the students... (誤り)
Every student...(分配形容詞)
Every one of the students... または Each of the students...(代名詞形)

3. 代表的な4つの分配形容詞と使い方

ここからは、4つの分配形容詞の個別ルールと使い方のポイントを詳しく解説します。

① Each(それぞれの・各〜)

each は、2つ以上のグループの中で「1つひとつ / 1人ひとり」を個別に捉えて指定するときに使います。

基本ルール

後ろには必ず可算名詞の単数形が続き、動詞も単数扱いになります。

Each + 単数名詞 + 単数動詞

例文

  • Each employee has a unique password.(各従業員が個別のパスワードを持っています。)
  • Each room is equipped with an air conditioner.(それぞれの部屋にエアコンが完備されています。)

発音

each:イーチ(/iːtʃ/)

② Every(すべての〜・どの〜も)

every は、3つ以上のグループ全体を意識しつつ、「例外なくどれも」と全構成員を指し示す表現です。

基本ルール

each 同様、後ろには単数名詞が置かれ、動詞も単数扱いとなります(全体を表すが形は単数)。

Every + 単数名詞 + 単数動詞

例文

  • Every student passed the final examination.(どの学生も期末試験に合格しました。)
  • Every detail matters in this project.(このプロジェクトではどんな細かい点も重要です。)
【特殊パターン:every + 数詞 + 複数名詞】
every の後ろに「数詞(two, three など)+複数名詞」を置くことで、周期や時間の間隔(〜ごとに)を表すことができます。この用法では複数名詞を伴います。
every three days(3日ごとに / 3日に1回)
every two weeks(2週間ごとに)
every four years(4年ごとに)

発音

every:エヴリ(/ˈev.ri/)※エバリではなく2音節で発音

③ Either(どちらか一方の/どちらの〜も)

either は、2つの対象について「どちらか一方の」または文脈によって「(2つのうち)両側の / どちらの〜も」を意味します。

基本ルール

修飾する名詞は単数形です。

Either + 単数名詞 + 単数動詞

例文

  • You can park on either side of the street.(通りのどちらの側にも駐車できます=両側とも可。)
  • Either candidate is suitable for the job.(どちらの候補者もその仕事に適しています。)

発音

either:イーザー(/ˈiː.ðər/・主に米)/ アイザー(/ˈaɪ.ðər/・主に英)。英米問わず両方の発音が広く使われます。

④ Neither(どちらの〜もない)

neithereither の否定形で、2つの対象のどちらも否定する「どちらの〜もない」の意味を表します。

基本ルール

単体で否定の意味を含んでいるため、標準的な英文では二重否定を避けるために not などの否定語を重ねないのが原則です。

Neither + 単数名詞 + 肯定の単数動詞

例文

  • Neither answer is correct.(どちらの答えも正しくありません。)
  • Neither team scored during the first half.(前半戦はどちらのチームも得点しませんでした。)

発音

neither:ニーザー(/ˈniː.ðər/・主に米)/ ナイザー(/ˈnaɪ.ðər/・主に英)。

4. 【超重要】Distributive Adjective の文法ルール(単数形・一致)

分配形容詞を正しく使うために、絶対に押さえておくべき 3つの文法ルールがあります。

1. 直後の名詞は必ず「単数可算名詞」

分配形容詞は要素を1つずつ個別に扱うため、修飾する名詞は複数形にせず、単数形にします。

[誤り] Every students has a textbook. ❌
[正しい] Every student has a textbook. ⭕(すべての生徒が教科書を持っている。)

2. 主語になるときの動詞は「単数扱い」

「分配形容詞+名詞」が文の主語になるとき、動詞は単数動詞(is, was, has, 三人称単数の-s)を受けます。

[誤り] Each member are present. ❌
[正しい] Each member is present. ⭕(各メンバーが出席しています。)

3. 受ける代名詞(their / his or her)の変化

単数の each studentevery person を後続の文で受ける場合、伝統的文法では his or her が使われていましたが、現代英語ではジェンダーニュートラルな観点から単数の代名詞 their / them(singular they) を用いるのが一般的です(※代名詞は their を使っても、文全体の主語は単数扱いのまま維持されます)。

  • Every student should bring their own laptop.(現代の標準的な表現)
  • Every student should bring his or her own laptop.(フォーマル・伝統的表現)

5. each と every の使い分け比較

eachevery はどちらも「全員・すべて」に関わりますが、ニュアンスや文法的な制限が異なります。

項目 each every
対象の数 2つ(人)以上のときに使用 3つ(人)以上のときに使用
焦点・視点 構成する「1つひとつ・1人ひとりの個」に注目 全体の中に含まれる「すべて」の構成員に注目
品詞の範囲 形容詞・代名詞の両方で使える 形容詞のみ(代名詞にはなれない)
副詞との相性 almost / nearly と直接使えない almost every / nearly every が可能

イメージで理解する使い分け

Each person signed the contract.

「1人ひとりが個別に契約書に署名した」という個々の行動や独立性にスポットが当たっています。

Every person signed the contract.

「例外なく全員が署名した」という「全員(all)」に近いグループ全体の達成感にスポットが当たっています。

6. either と neither の使い分け比較

eitherneither は、常に対象が 2つ(2人) である場合に使用します。

表現 意味 例文
either + 単数名詞 (2つのうち)どちらか一方の / どちらの〜も There are trees on either side of the road.
(道路のどちらの側[=両側]にも木があります。)
neither + 単数名詞 (2つのうち)どちらの〜もない Neither option is ideal for us.
(どちらの選択肢も私たちにとって理想的ではない。)

否定文での注意点

否定文において not ... either を使うと、neither と同様の意味を表せます。

I don’t like either coat.(私はどちらのコートも好きではない。)
I like neither coat.(私はどちらのコートも好きではない。)

7. 知っておくと役立つ分配形容詞の豆知識

① every を使った時間・頻度表現

every は単数名詞を修飾するのが基本ですが、頻度を表す慣用表現では複数形や副詞が続きます。

  • every day(毎日)/ every other day(1日おきに / 2日に1回)
  • every now and then(時々)
  • every single day(毎日残らず=強調)

② either side vs. both sides

「通りの両側」と言う場合、both sides(複数名詞)と either side(単数名詞)のどちらも使えます。

  • on both sides of the river(川の両側に)
  • on either side of the river(川のどちらの側にも=両側に)

※意味はほぼ同じですが、either side は「どちらの側を見ても」という分配的視点が含まれます。

③ each の置く位置(同格用法)

each は名詞の前だけでなく、主語の後ろに同格(強調)として置くこともできます。
例:The students each received a prize.(生徒たちはそれぞれ賞を受け取った。)
この each は主語 The students を強調する同格の働きをしています。

④ almost / nearly との組み合わせ

almost(ほとんど)や nearly(ほぼ)という副詞は every と一緒に使えますが、each とは一緒に使えません。
almost every student
almost each student

8. FAQ(よくある質問)

Q1. Distributive Adjective(分配形容詞)とは何ですか?

A. 人や物のグループについて、「1つひとつ/1人ひとり」個別に割り当てて指し示す形容詞(限定詞)です。
主に each, every, either, neither の4つが該当します。

Q2. each と every の主な違いは何ですか?

A. 対象とする数と「個別」か「全体」かの焦点が異なります。
each は2つ以上で1つひとつの「個別」に注目し、every は3つ以上で「個々の集まりである全体」に注目します。また every は形容詞としてしか使えません。

Q3. 分配形容詞と分配代名詞はどう見分ければよいですか?

A. 直後に修飾する名詞があるかどうかで見分けます。
Each student... のように名詞が直後にあれば分配形容詞、Each of the students... のように of を伴うか単独で主語になれば分配代名詞です。

Q4. every の後ろに plural(複数形)が来るのは誤りですか?

A. 原則は単数形ですが、「every + 数詞 + 複数名詞」は正しい表現です。
every three days(3日ごとに)のように期間や周期を表す場合に限り、複数名詞を伴うことができます。

Q5. every of my friends と言うことはできますか?

A. いいえ、言えません。
every は代名詞になれないため、every of ... という形は文法的に誤りです。every one of my friends または each of my friends と表現します。

Q6. 分配形容詞が主語のとき、動詞は単数ですか、複数ですか?

A. 原則として単数動詞(is, has, does など)を使います。
個々を1つずつ指すため、意味合いが「全体」であっても文法的には単数扱いになります。

Q7. neither の文で not を一緒に使ってもよいですか?

A. 二重否定を避けるため、標準的な英文では重ねて使用しません。
neither 自体に否定の意味が含まれているため、動詞は肯定形にします(例:Neither student is here.)。

Q8. either と neither は何個(何人)の対象に使いますか?

A. 常に「2つ(2人)」の対象に使います。
3つ以上の中から選ぶ・否定する場合は anynone を使うのが一般的です。

9. まとめ

Distributive Adjective(分配形容詞)を理解するための重要ポイントを整理します。

  1. Distributive Adjective(分配形容詞)は、全体の中の要素を「個別・1つひとつ」に指し示す語(限定詞)
  2. 代表的な語は each / every / either / neither の4つ
  3. 直後に置く名詞は「単数可算名詞」が原則ルール(例: each child, every car
  4. 文の主語になるときは、受ける動詞も「単数動詞」扱いにする
  5. each は2つ以上の「1つひとつの要素」に注目(形容詞・代名詞の両方可)
  6. every は3つ以上の「全体を構成する個々の要素」に注目(形容詞のみ可)
  7. either は2つのうち「どちらか一方 / どちらも」
  8. neither は2つのうち「どちらも〜ない」(否定)
  9. every + 数詞 + 複数名詞(例: every three days)は周期を表す特殊パターン
  10. 直後に名詞があれば分配形容詞、of が続くか単独なら分配代名詞(Distributive Pronoun)

分配形容詞のルール(名詞の単数形・単数動詞の一致)を正しく身につけると、TOEICや英語試験の文法問題で迷わなくなるだけでなく、ライティングでも自然で正確な英文が書けるようになります。

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