Personal Pronoun (Objective)(人称代名詞・目的格)とは?一覧・役割・使い方を徹底解説

英語の「〜を」「〜に」などを表す人称代名詞の目的格(me, you, him, her, it, us, them)の位置づけ、役割、文法的な注意点や「It's me」と「It is I」の違いまで分かりやすく解説します。

英語学習で最初期に習う「I - my - me - mine」の変化表。このうち「〜を」「〜に」などに対応することが多い3番目の形が personal pronoun (objective)(人称代名詞・目的格) です。

mehimherusthem などの目的格は、動詞や前置詞の「目的語」、あるいは be 動詞などの補語として、文の中で極めて重要な役割を果たします。

この記事では、次のポイントをわかりやすく整理します。

  • personal pronoun (objective) の基本的な意味と一覧
  • 主格(subjective)・所有格(possessive)との体系的な違い
  • 動詞の目的語・前置詞の目的語・補語としての働き
  • You and IYou and me の使い分けと注意点
  • It’s me.It is I. の日常会話とフォーマル英語の違い
  • than methan I am の比較構文でのルール
  • 辞書や文法書での表記方法

1. まず押さえる!Personal Pronoun (Objective) は「人称代名詞の目的格」

personal pronoun (objective) は、人や物を指す代名詞(人称代名詞)の中で、主に動作の対象・受け手(目的語)となったり、前置詞の後ろや補語に置かれる際に用いられる形(格:case)です。

文法用語では objective case of personal pronouns(人称代名詞の目的格)object pronoun(目的格代名詞 / オブジェクト・プロナウン) とも呼ばれます。

Cambridge Dictionary でも、object pronoun は「動作を行う主体(主語)ではなく、動作を受ける目的語(object)や前置詞の後ろ、補語として機能する代名詞」と説明されています。
[Cambridge Dictionary: Personal pronouns (I, me, you, he, etc.)]

人称代名詞(Personal Pronouns)の全体像

人称代名詞は、文の中での役割(格:case)によって形が変化します。

Personal Pronouns(人称代名詞)
├── Subjective / Subject Form(主格:I, you, he, she, it, we, they)
├── Possessive Determiner / Adjective(所有格・所有限定詞:my, your, his, her, its, our, their)
├── Objective / Object Form(目的格:me, you, him, her, it, us, them)
└── Possessive Pronoun(所有代名詞:mine, yours, his, hers, ours, theirs)

英語は日本語と異なり、語順と代名詞の「格」によって文中の役割が決定されます。主語の位置では I を、目的語や前置詞の直後では me を正しく選択する必要があります。

人称代名詞・目的格の一覧表

人称・数 主格(Subject) 目的格(Object) 主な日本語訳
1人称単数 I me 私を / 私に
2人称単数 you you あなたを / あなたに
3人称単数(男性) he him 彼を / 彼に
3人称単数(女性) she her 彼女を / 彼女に
3人称単数(中性) it it それを / それに
1人称複数 we us 私たちを / 私たちに
2人称複数 you you あなた方を / あなた方に
3人称複数 they them 彼らを(それらを)/ 彼らに

2. 関連語:「Subjective」「Objective」「Possessive」の違い

文法用語としての「格(Case)」に関連する用語を整理しましょう。

英文法用語 日本語 役割と例
Subjective / Subject Form 主格 文の主語となる(I, he, they
Objective / Object Form 目的格 動詞や前置詞の目的語となる(me, him, them
Possessive 所有格 / 所有代名詞 所有を表す(my / mine, his

例文による比較

  • She called him.
    (彼女[主格]は彼[目的格]に電話した。)
  • He called her.
    (彼[主格]は彼女[目的格]に電話した。)
  • They sent us a present.
    (彼ら[主格]は私達[目的格]にプレゼントを送った。)

youit は主格と目的格で形が変わりませんが、文の中での位置によって主格か目的格かが決まります。

You know it.([主格] you / [目的格] it)
It surprises you.([主格] it / [目的格] you)

3. 目的格代名詞(Objective Pronouns)の役割

目的格代名詞が使われる主な場面は、文法的に大きく分けて以下の通りです。

① 動詞の目的語(Object of a Verb)

他動詞の直後に置かれ、動作の直接的な対象(直接目的語)や間接的な相手(間接目的語)になります。

直接目的語(Direct Object:〜を)

  • I saw him yesterday.(昨日彼を見かけました。)
  • Please call me later.(後で私に電話してください。)
  • We invited them to the party.(私達は彼らをパーティーに招待しました。)

間接目的語(Indirect Object:〜に)

  • She gave us some advice.(彼女は私達に助言を与えてくれた。)
  • Can you show me the document?(その書類を私に見せてもらえますか?)

② 前置詞の目的語(Object of a Preposition)

toforwithaboutbetween などの前置詞の後ろに置かれる代名詞は、必ず目的格 になります。

前置詞句 例文
with + 目的格 Come with me.(私と一緒に来てください。)
for + 目的格 This present is for her.(このプレゼントは彼女宛てです。)
to + 目的格 He sent an email to them.(彼は彼らにメールを送った。)
between + 目的格 This is just between you and me.(これはあなたと私のここだけの話です。)

4. 間違いやすい使い分けとルール

英語学習者だけでなく、ネイティブスピーカーの間でも誤用や疑問が生じやすい重要ポイントを解説します。

① 「You and I」か「You and me」か

複数人を並べる際、主語で使うか目的語(または前置詞の後ろ)で使うかによって「I」と「me」を正しく使い分ける必要があります。

[主語の場合] You and I should work together.(⭕️ 主格)
[目的語の場合] She saw you and me at the station.(⭕️ 目的格)
[前置詞の後ろ] Between you and me...(⭕️ 標準的な目的格)

見分け方のコツ: 「you and」を取り除いて考えてみます。「She saw I. (❌)」はおかしいですが、「She saw me. (⭕️)」なら正しいと一目で分かります。
※実際の英会話では Between you and I と言ってしまうネイティブも見られますが、文法的に標準とされるのは Between you and me です。フォーマルな場面では me を使いましょう。

② 「It’s me.」と「It is I.」の違い

「私です」と答える際の It's me.It is I. は、現代英語の実態と伝統的な標準文法で雰囲気が異なります。

  • It's me.(日常会話・標準的): 現代英語では be 動詞の補語(C)として目的格を使うのが最も自然で一般的です。
  • It is I.(極めてフォーマル・伝統文法): 伝統的な文法では「be動詞の後ろは主格」とされますが、現代では非常に堅苦しく、やや古風に聞こえます。

③ 比較級の後ろ「than me」と「than I (am)」

He is taller than me.He is taller than I.(または than I am)の使い分けです。

  • than me(一般的・標準的): than を前置詞として捉え、後ろに目的格 me を置くスタイル。現代英語の日常会話や一般的な文章で幅広く定着しています。
  • than I (am)(フォーマル・明確な表現): than を接続詞として捉え、後ろに節(I am)を続けるスタイル。文脈の曖昧さを避けたい論文やフォーマルな文書でよく用いられます。

5. 日常・ビジネス会話で役立つ目的格の例文

実際のビジネスメールや日常英会話でよく登場する実用的なフレーズです。

目的格 英文 日本語訳
me Let me know if you have any questions. 質問があれば私にお知らせください。
him I will contact him regarding this issue. この件に関して彼に連絡します。
her We sent her the meeting invitation. 彼女に会議の招待状を送りました。
us Please join us for lunch today. 今日、私達と一緒に昼食に行きましょう。
them I will send them the updated documents. 彼らに更新された書類を送付します。

6. 英語学習・辞書での表示方法

英和辞典や英英辞典、英文法書では、目的格(objective case)や関連記号が以下のように省略表記されます。

略表記 元の語 説明・用途
obj. objective / object 目的格、目的語表記
obj. pron. objective pronoun 目的格代名詞
sb / sth somebody / something 辞書等で「人 / 物」を表す略記

辞書での文法パターンの例

sbsomebody(誰か)の略であり、記号自体が「目的格」を意味するわけではありません。ただし、辞書で tell sb sth(人に物を伝える)や provide sb with sth(人に物を供給する)のように他動詞や前置詞の直後に sb が置かれている場合、そこに入る人称代名詞は 目的格(me, him, her, us, them) になります。

7. 知っておくと役立つ豆知識

① Who と Whom の関係

疑問代名詞・関係代名詞の who(主格)に対する目的格が whom です。

前置詞の直後に置くフォーマルな表現(例:To whom it may concern)では現在も whom が基本となりますが、日常会話では Who did you go with? のように who を使って前置詞を文末に置く形が一般的です。

② 複合代名詞(myselfなど)との違い

主語と目的語が「同一人物」の場合は、通常の目的格(me/him)ではなく再帰代名詞(myself/himself)を使います。

⭕️ He cut himself.(彼は自分自身を傷つけた)
He cut him.(これだと「彼は別の男性を傷つけた」という意味になる)

③ 単数の「them / their」の目的格用法

性別を特定しない単数の主語(a student, someone など)を受ける代名詞として、they / them / their(Singular They)を使うスタイルは現代英語で広く定着しています。(例:If someone calls, tell them I’m busy.

④ Let's の 's は us(目的格)

日常的に使う Let’s go.'s は、動詞 let の目的語である us の短縮形(Let us go)です。動詞の目的語なので目的格の us が使われています。

8. FAQ(よくある質問)

Q1. objective pronoun(目的格代名詞)とは具体的に何ですか?

A. 動詞や前置詞の目的語(動作の受け手)などになる人称代名詞のことです。
me, you, him, her, it, us, them の7種類がこれに該当します。

Q2. you と it は主格と目的格で形が変わらないのですか?

A. はい。形は全く同じです。
文中での位置(動詞の前か後ろか、前置詞の後ろか)で主格か目的格かを判断します。

Q3. 「with I」と言ってはいけないのはなぜですか?

A. 前置詞の後ろには必ず目的格を置くルールがあるからです。
前置詞 with の後ろには主格の I ではなく、目的格の me を使って with me とするルールになっています。

Q4. 「Between you and I」は間違いですか?

A. 標準的な文法では「Between you and me」が推奨されます。
前置詞 between の目的語となるため目的格の me を使うのが標準です。日常会話では I が使われることもよくありますが、フォーマルな場面では me を使いましょう。

Q5. 電話で「Who is it?」と聞かれて「It's me.」と答えるのは正しい?

A. 自然な標準表現として完全に正しいです。
伝統的な厳格文法では It is I. とされますが、現代の日常会話・標準英語では It's me. が最も一般的です。

Q6. 「He is taller than me」と「He is taller than I」はどちらが正しいですか?

A. どちらも使われますが、会話では「than me」が一般的です。
現代英語の日常会話では than me が自然で一般的です。形式的な文書や意味の曖昧さを避けたい場合は than I am と明記するのが効果的です。

Q7. her は所有格でもあり目的格でもあるのですか?

A. はい、女性3人称単数の her は所有格(所有限定詞)と目的格で同形です。
「her book(彼女の本=所有格)」と「I know her(私は彼女を知っている=目的格)」のように使い分けます。

Q8. 目的格代名詞を覚えるコツはありますか?

A. 「I - my - me」「he - his - him」のように唱えて3番目の音を身につけるのが一番です。
特に「前置詞の後ろは3番目の形(me, him, us, them)」とセットで覚えるとミスが激減します。

9. まとめ

Personal Pronoun (Objective)(人称代名詞・目的格)の重要ポイントを整理します。

  1. 目的格代名詞は「me, you, him, her, it, us, them」の7つ
  2. 文の中で動詞の目的語(〜を、〜に)前置詞の目的語、補語として働く
  3. youit は主格と目的格の形が同一
  4. her は所有格(所有限定詞)と目的格の形が同一
  5. 前置詞(with, for, to, betweenなど)の後ろは目的格を置くのが基本ルール
  6. 複数人を並べる際、目的語の位置なら you and me を選択する
  7. 現代英語では It's me.taller than me が自然で幅広く使われる
  8. 主語と目的語が同一人物の場合は再帰代名詞(myself, himself等)を使う
  9. 辞書での sb(somebody)が動詞や前置詞の後ろにある位置には目的格が入る

目的格代名詞は、単に「me や him のこと」と丸暗記するだけでなく、「動詞や前置詞の後ろで受け手になる形」という文法的な役割を意識して使えるようになることが上達の鍵です。

英文法・語法をネイティブ視点で極めるおすすめ書籍
PR

文法用語やルールの暗記にとどまらず、「ネイティブが実際にどう使い分けているか」をアルファベット順(A-Z)で直感的に引ける定番の英文法リファレンスです。

Practical English Usage (Michael Swan)
★ 世界的ロングセラー 英文法・語法リファレンス

Practical English Usage 4th Edition

Michael Swan / Oxford University Press ペーパーバック / 洋書

世界中の英語学習者・英語教師が手元に置くバイブル。「この前置詞はどう使い分ける?」「似た単語のニュアンスの違いは?」といった疑問を即座に解決できる決定版。

Amazon 詳細・レビュー