英語の修飾構造で重要な役割を果たすのが relative adverb(関係副詞) です。
伝統的な学校文法では where、when、why、how
の4つが扱われ、直前の名詞(先行詞)を修飾する関係節を導き、節内で場所・時・理由・方法を表す副詞的な役割を果たします。しかし、形が似ている関係代名詞(which や
that)と混同しやすく、「どちらを使うべきか迷う」という学習者が非常に多い単元です。
この記事では、次のポイントをわかりやすく整理します。
- relative adverb(関係副詞)の基本的な役割と仕組み
- 4つの関係副詞(
where/when/why/how)の用法 - 【最重要】関係代名詞と関係副詞の明確な見分け方(完全文 vs 不完全文)
- 「前置詞 + 関係代名詞」との書き換えルール
the wayとhowの使い分けと注意点- 先行詞を内包する用法(名詞節)や関係副詞の省略
- 非制限用法(コンマあり
, where/, when)の使い方
1. まず押さえる!Relative Adverb(関係副詞)の基本構造
relative adverb(関係副詞) とは、節(文の一部)を導いて先行詞と結びつける接続詞的な働きをしつつ、その節の中で副詞(場所・時・理由・方法)の役割を果たす語です。
原則として名詞(先行詞)の直後に置かれ、後ろには関係副詞自体を除いて主要な文型要素がそろった完全な節(名詞を修飾する形容詞節)が続きます。
関係副詞の全体像
学校文法において、関係副詞は先行詞の意味内容に応じて次の4つに分類されます。
├── where(場所を表す先行詞を修飾 = 適切な前置詞 + which)
├── when(時を表す先行詞を修飾 = 適切な前置詞 + which)
├── why(理由を表す先行詞 the reason を修飾 = for which)
└── how(方法を表す = the way in which / ※ the way how の併用は不可)
4つの関係副詞一覧
| 関係副詞 | 先行詞の例 | 前置詞+関係代名詞の対応例 | 意味合い |
|---|---|---|---|
| where | place, house, city, country など | in / at / on / to which など |
〜する(場所) |
| when | time, day, year, moment など | at / on / in which など |
〜する(時・日・年) |
| why | the reason | for which |
〜する(理由) |
| how | (先行詞 the way とは併用不可) | the way in which |
〜する方法・やり方 |
2. 4つの関係副詞の使い方と例文
それぞれの関係副詞の具体的な用法と節内の構造を詳しく見ていきましょう。
① where(場所を表す先行詞)
where は、場所を表す名詞(先行詞)を修飾し、節内で「そこで(in/at that place)」という副詞的な役割を果たします。
・This is the town.(これがその町です。)
・I was born in the town.(私はその町で生まれました。)
↓ 副詞句「in the town」の役割を担いながら2つの文を結ぶ
[関係副詞の文]
This is the town where I was born.(ここが私の生まれた町です。)
抽象的な「状況・段階」を表す where
where
は物理的な場所だけでなく、situation(状況)、case(事例)、point(点)、stage(段階)などの抽象的な先行詞にも広く使われます。
We have reached a stage where we need to make a
decision.(私たちは決断を下す必要がある段階に達しました。)
② when(時を表す先行詞)
when は、時を表す名詞(day, time, year,
moment など)を先行詞とし、節内で「その時に(on/at/in that time)」という副詞の働きをします。
・I still remember the day.(私はその日を今でも覚えています。)
・We first met on that day.(私たちはその日に初めて会いました。)
↓ 副詞句「on that day」の役割を担って文を結ぶ
[関係副詞の文]
I still remember the day when we first met.(私たちが初めて出会った日を、私は今でも覚えています。)
③ why(理由を表す先行詞)
why は、主に the reason(理由)を先行詞とし、節内で「その理由で(for that
reason)」という副詞の働きをします。
・That is the reason.(それが理由です。)
・She was absent for the reason.(彼女はその理由で欠席しました。)
↓ 副詞句「for the reason」の役割を担って文を結ぶ
[関係副詞の文]
That is the reason why she was absent.(それが彼女が欠席した理由です。)
④ how(方法・様子を表す関係副詞)
学校文法では how も関係副詞の1つとして分類されます。ただし現代英語では、先行詞 the way
と関係副詞 how を並べて使うことはできません(× the way how は不可)。
[正しい ⭕] This is how I solved the problem.(このようにして私は問題を解決しました。)
[正しい ⭕] This is the way I solved the problem.
[正しい ⭕] This is the way in which I solved the problem.
※ how を単独で用いて先行詞を含んだ名詞節とするか、先行詞 the way のみを使うか、あるいは
the way in which などの表現を用います。
3. 【超重要】関係代名詞(which/that)と関係副詞の違い・見分け方
先行詞が場所(the house など)であっても、常に where
を使うとは限りません。関係代名詞を使うか関係副詞を使うかは、後ろに続く節の構造(文の主要要素がそろっているか)で決まります。
| 項目 | 関係代名詞(which / that) | 関係副詞(where / when など) |
|---|---|---|
| 節内での役割 | 節の中で 主語(S)や目的語(O)などの名詞 になる | 節の中で 修飾語(M)となる副詞 として働く |
| 後ろに続く節 | 不完全な文(主語 S や目的語 O、前置詞の目的語が欠けている) | 完全な文(関係副詞を除いて主要要素 S, V, O 等がそろっている) |
| 前置詞の有無 | 節の末尾に前置詞が残る、または関係代名詞の前に置く | 副詞の役割を単独で果たすため、節内に前置詞は不要 |
例文で比較する見分け方のステップ
パターンA:関係副詞 where
This is the house where he lives.
→ 後ろの節「he lives」は自動詞で主要素が完結している(完全文)。先行詞を戻すには he lives in the house と前置詞が必要になるため、関係副詞を使う。
パターンB:関係代名詞 which
This is the house which he visited yesterday.
→ 他動詞 visited の目的語(O)が欠けている(不完全文:visited [the house])。先行詞がそのまま目的語として入るため、関係代名詞を使う。
先行詞を後ろの節の末尾に戻したとき、
・前置詞なしで直接「主語」や「動詞の目的語」になる → 関係代名詞(which / that)
・「前置詞 + 先行詞」(副詞句)の形で補う必要がある → 関係副詞(where / when など)
4. 「前置詞 + 関係代名詞」との書き換え
関係副詞 where、when、why は、先行詞や節内の動詞が要求する前置詞を用いて「前置詞 +
関係代名詞(which)」の構造に書き換えることができます。
| 関係副詞 | 関係副詞を使った例文 | 前置詞 + 関係代名詞への書き換え |
|---|---|---|
| where | The hotel where we stayed was great. | The hotel at [in] which we stayed was great. |
| when | Sunday is the day when I can relax. | Sunday is the day on which I can relax. |
| why | Tell me the reason why you were late. | Tell me the reason for which you were late. |
| how | This is how she made the cake. | This is the way in which she made the cake. |
※ 前置詞は先行詞と動詞の組み合わせによって決定されます。例えば「年」なら in which、「特定の日」なら
on which、「特定の時刻」なら at which を選びます。how に関しては「how = in
which」と単独で単純置換するのではなく、the way in which という表現に対応します。
5. 先行詞を含んだ用法(名詞節)と関係副詞の省略
日常会話やカジュアルな文章では、先行詞を明示せずに使われたり、関係副詞そのものが省略されたりすることがよくあります。
① 先行詞を内包して名詞節を作る場合
where, when, why, how
は先行詞を置かずに単独で「〜する場所・時・理由・方法」という名詞節を導くことができます。
- This is where I work.(ここが私の働く場所です = the place where ...)
- That is why I called you.(それがあなたに電話した理由です = the reason why ...)
- This is how it works.(これがその仕組みです = the way in which ...)
② 関係副詞が省略される場合
先行詞が明らかな場合、特に口語では関係副詞の when や why、また先行詞
the way の直後で関係詞が省略されることが一般的です。
- I remember the day we first met.(when の省略)
- Do you know the reason he left?(why の省略)
- I like the way you smile.(あなたの笑い方が好きです)
6. 制限用法と非制限用法(コンマあり)
関係副詞のうち、代表的なものとして where と when には、直前にコンマ(,)を置く
非制限用法(継続用法) があります(※ why や how
で非制限用法が使われることは基本的にありません)。
非制限用法は先行詞を限定・特定するのではなく、先行詞に対する「追加情報・補足」を付け加える働きをします。「そしてそこで…」「そしてその時…」と順を追って訳します。
| 関係副詞 | 例文 | 意味・ニュアンス |
|---|---|---|
| , where | We went to Kyoto, where we visited several temples. | 私たちは京都へ行き、そしてそこでいくつかの寺院を訪れました。 |
| , when | I was taking a shower at eight, when the phone rang. | 8時にシャワーを浴びていたのだが、その時電話が鳴った。 |
7. 複合関係副詞(wherever, whenever, however)
関係副詞に -ever が付いた形を compound relative adverb(複合関係副詞)
と呼びます。先行詞を含み、「〜する所ならどこでも」「〜する時はいつでも」「どんなに〜でも」という副詞節を作ります。
| 複合関係副詞 | 意味・用法 | 例文 |
|---|---|---|
| wherever | ① 〜する場所ならどこでも ② どこで〜しようとも(譲歩) |
Sit wherever you like. (好きな場所ならどこでも座ってください。) |
| whenever | ① 〜する時はいつでも ② いつ〜しようとも(譲歩) |
You can visit me whenever you
want. (来たい時はいつでも遊びに来ていいですよ。) |
| however | どんなに〜でも(譲歩) ※ however + 形容詞/副詞 + S + V |
However hard he tries, he cannot do
it. (彼がどんなに一生懸命やってみても、それはできない。) |
8. FAQ(よくある質問)
Q1. 関係副詞と関係代名詞の一番の違いは何ですか?
A. 導かれる節の中で、その関係詞が「副詞」として働くか「名詞(主語・目的語)」として働くかの違いです。
結果として、関係副詞の後ろは主要素がそろった「完全な文」になり、関係代名詞の後ろは主語や目的語が抜けた「不完全な文」になります。
Q2. 先行詞が「場所」なら必ず where を使いますか?
A. いいえ、関係代名詞 which / that を使う場合もあります。
例えば This is the park which I visited. のように、後ろの他動詞 visited
の目的語になる場合は関係代名詞を使います。This is the park where I played. のように「その公園で(in the
park)」という副詞の意味でつながる場合に where を使います。
Q3. 「the way how」はなぜ間違いなのですか?
A. 現代英語の語法において the way と how を並べて用いることがないためです。
「This is how S V」または「This is the way S V」のどちらか一方を用いるか、「the way in which S V」と表現します。
Q4. 関係副詞の代わりに that を使うことはありますか?
A. はい、the day that ... や the reason that ...、the way that ... のように that
が使われることがあります。
文法体系により「関係副詞相当の接続詞 that」などと説明されることが多く、口語を中心に幅広く用いられています。
Q5. why や how に非制限用法(コンマ+関係副詞)はありますか?
A. 通常はありません。
関係副詞の非制限用法(コンマ+関係副詞)として代表的なものは where と when です。
Q6. where は物理的な場所以外の名詞にも使えますか?
A. はい、situation(状況)、case(場合)、stage(段階)、point(点)など抽象的な「状況・場面」を表す名詞にも広く使われます。
9. まとめ
Relative Adverb(関係副詞)を正しく使いこなすための重要ポイントを整理します。
- 関係副詞は「節を導いて先行詞と結びつけ、節内で副詞として機能する」語
- 学校文法の基本4種類:where(場所)、when(時)、why(理由)、how(方法)
- where / when / why は「適切な前置詞 + which」に書き換え可能(how は
the way in whichなどに対応) - 後ろの節が主要素のそろった文なら関係副詞、主語や目的語が欠けていれば関係代名詞を選ぶ
the way howは併用不可(the wayまたはhowのいずれか、もしくはthe way in whichを使う)- 先行詞を内包して名詞節を作る使い方(This is where... / That's why...)や、関係副詞の省略も頻出
, whereと, whenには「補足説明」を行う非制限用法がある
関係副詞は「先行詞を節の末尾に戻したとき、前置詞が必要になるか」を意識すると、関係代名詞との判別が非常にクリアになります。
それぞれの基本的な働きと構造を正しく理解し、英文読解や正確なライティングに役立ててください。
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